スマートフォンやタブレットの普及により、TwitterやFacebookといったSNSからの情報収集は、人々の生活に欠かせないものになりました。そこですでに必要不可欠になってきた広告が、SNSを使って自社の商品やブランドを宣伝する「SNS広告」と呼ばれるものです。SNS広告とは、Facebook・Twitter・Instagram・LINEといったSNSプラットフォームに配信する広告のことを指します。
リスティング広告やリターゲティング広告は、商品やブランドに興味があるユーザーを自社のサイトやLP(ランディングページ)に送客することで、購買へと繋げる、いわゆる「ダイレクトレスポンス型」の広告です。
しかし、顕在化されたユーザーのアプローチだけでは、競合他社とのCPA単価(コンバージョン獲得)の競争が必要なだけでなく、新しい需要の喚起に繋がりません。
その点、SNS広告は自社の商品やブランドをまだ知らない「潜在層(非認知層)」に広告を訴求できるので、新たなリーチを獲得できます。詳細なターゲティングを通じて、認知をしてもらいたいユーザーに的確に広告を届けることができます。
SNSでは、通常のアカウント投稿を行う運用と、広告運用の2種類があります。どちらも投稿をタイムラインに表示させるという点では同じですが、広告出稿をする場合、通常の運用とは明確な違いがあります。
現段階では、Facebook広告とInstagram広告の2つがSNS広告の中心になっています。
SNS | ユーザー数 (推定) | 年齢層 (推定) | 特徴 |
2,600万人 | 10〜50代 | ・ターゲティングの精度が高い ・Instagramに配信が可能 ・豊富なフォーマットや配信先 | |
4,500万人 | 10〜30代 | ・10〜30代の若年層の利用率が高い ・2次的なエンゲージメントに課金が発生しない | |
3,300万人 | 10〜40代 | ・10〜20代の女性ユーザーが多い ・視覚的に訴求できる商材と相性が良い | |
LINE | 8,400万人 | 10〜60代 | ・8,000万人を超えるユーザー数の多さ ・ユーザーのアクティブ率が高い |
Facebookのフォロワーは約30万人、Instagramも約9万人となっており、SNSを使ったファンづくりの成功事例としてもよく取り上げられています。
SNS広告の活用シーン
他企業がSNS広告を導入しているという理由だけでSNS広告を始めることはおすすめできません。目的意識を持って運用するためにも、SNS広告の活用シーンについて確認しましょう。
ブランドの認知拡大
SNS広告は、ターゲットに対して効果的にアプローチしたり存在を伝えたりできる手法です。そのため、ブランドの認知拡大に役立ちます。たとえ、現時点ではブランドに興味がなかったとしても、後から興味が出てきた際に見込み客へと変わる可能性があります。
ファンの獲得・育成
SNS広告をきっかけに商品やサービスの存在を知り、LPや記事コンテンツなどによる情報収集を経てファンになるケースがあります。また、すでにファンになっているユーザーがSNS広告で新情報を知り、ますますファンになることもあるでしょう。このように、SNS広告はファンの獲得と育成に活用できます。
SNSの種類
現段階では、Facebook広告とInstagram広告の2つがSNS広告の中心になっています。しかしながら、40代以上の層をターゲットにしている「おとなナビプラットホーム」ではfacebookとLINEをお勧めしています。
費用について
Facebook広告は、「インプレッション課金(CPM)」と「クリック課金(CPC)」の2種類が主な課金方法です。インプレッション課金は、広告が1,000回表示される度に課金がされます。一方のクリック課金は、表示回数ではなく、1回クリックされるごとに課金がされます。また、アプリがインストールされるごとに料金が発生する「CPI」、動画の再生時間に応じて料金が発生する「CPV」があります。
広告費用は、キャンペーンまたは広告セットごとに、広告主の側で「日予算」「通算予算」の上限を設定することが可能です。
「日予算」は1日の平均金額、「通算予算」は掲載期間内の全体の予算設定になります。「日予算」で設定した場合は、日々の消費額に変動が生じるものの、最大25%の予算オーバーまで成果に応じた予算消費ができるため、柔軟で効率の良い広告配信として利用できます。「通算予算」は、予算を超過したくない場合に便利です。いずれも、広告主がコントロールできる設定であるため、想定している以上に費用がかかってしまうことがありません。
また、Facebook広告の予算設定については、測定方法や通貨によって最少額が以下のように定められています。(表は、USD、JPY、EUR、AUD、CADなどの通貨を使用した場合)
測定方法 | 最小予算(1日あたり) |
インプレッション | 1$以上 |
クリック、いいね!、動画再生数、など | 5$以上 |
アプリインストール、クーポン利用、など | 40$以上 |
※入札戦略でターゲット単価を設定した場合は、上記の条件だけでなく、ターゲット単価の5倍もしくは最小予算の5倍に設定する必要があります
LINE広告

LINEは幅広い年齢層に利用され、ユーザー数も8,000万人を超える巨大なSNSプラットフォームです。SNSの利用者の中で約81.3%という高い利用率を誇り、他の広告プラットフォームではリーチが難しいユーザー層へもアプローチが可能です。
シェアやリツイートといった拡散性はありませんが、友人や家族間などのコミュニケーションに用いられるためアクティブ率が高く、確実にユーザーにリーチすることができます。
配信場所について

2020年7月現在、主にLINEが保有する下記のプラットフォームで広告を掲載することができます。
- LINE NEWS
- LINEアプリのタイムライン
- LINEマンガ
- LINE BLOG
- LINEポイント
- Smart Channel(LINEアプリのトークリスト上部)
LINE広告ネットワークを活用すれば、サービスローンチにより外部のアプリメディアにも配信できます。
費用について
基本的な課金方法は、「CPC(クリック課金)」と「CPM(インプレッション課金)」ですが、他にも、CPF(Cost Per Friends)といってLINE公式アカウントの友達を獲得できる独自の課金システムもあります。CPFは友達追加ごとに課金されるシステムです。
設定費用に関しては、最低額の決まりがなく、小規模の広告から配信することができます。